まぁ、ライブドアの堀江氏は相変わらず駆け引きが下手だなぁと。
基本的に堀江氏のことは嫌いではないし、かと言って好きでもない。

ただ、彼の商才はある意味鋭く、今回の株買占めにしても、
既存の法律に違反しない正々堂々とした買占めであると私は認識しています。
彼の場合、メディアに出ることで自社の知名度を上げると言う方法を取っている以上
ある程度の株式を買い占めた時点でメディアに出てくる必要があったのでしょうが
もっと株を買い占めてから出てきた方が良かったのではないかと思う。

そして、フジテレビジョンとニッポン放送の行動(新株予約権)は
はっきり言って商法違反と言われてもおかしくない。
企業体としてフジサンケイグループとして今後も生き残っていく上では
必要な措置なのだろうが、企業体としてもっと早い時期で行っていれば
ライブドアの堀江氏も食いつかなかったことだろう。
彼の行動を見れば分かるが、どこかメディア(衆目が集まるもの)で
隙があれば必ず出てきているのは分かるはずであるし、西武グループの
株問題をみれば、フジサンケイグループが全く同じ構造であるのは、
当の本人なら分かっていたはずであるのだから、今の時点で新株予約権を
発行し、フジテレビジョンの子会社になろうというのも如何なものかと。

ライブドア自体はこの騒動で大量の借金を背負い込んでいる以上
勝敗は決したといっても差し支えないとは思うが、純粋に法律的な観点に
立てば、堀江氏が訴訟を起こせば新株予約権を無効化できる可能性はある

ここで、ライブドアの借金はどのようなものかを簡単に説明すれば
新株予約権と同じ様なものと思って構わないでしょう。
リーマンブラザーズに対しライブドア株を発行し市場価格の1割引で
買えるという権利を800億円分譲った訳で、その実質は今後の発行株を
借金のカタに差し出しているわけです。
さて、注意が必要なのは、市場の1割引でリーマンブラザーズに売らないと
いけない訳ですから市場価格では880億円分の株式を渡す必要がある事です
これが如何に不利な借金であるか株式を多少でも調べた人は分かるはずですね。

つまり、堀江氏は最初から勝ち目の無い戦をしているように見えて仕方が無いのです。
但し、新株予約権が発行される前に手持ちのニッポン放送株をフジテレビジョンに
売りつければ全ての借金は完済でき、儲けも出ることになります。
という事は、もしかしたら堀江氏はニッポン放送を支配しようとは元から考えては
居なかったのかもしれない。
単に売名行為の為のシナリオにすぎない可能性もあるわけですね。

今回の騒動をみていて色々考えるのは楽しいのですが、周りの反応が
共に大人気なさ過ぎて笑えますね。
政治家までもが堀江氏批判をしているのは如何なものか?
その政党を与党たらしめてしまった国民とは如何なものか?

このBlogを読んでいる人は極少数だとは思いますが、もう一度
政治・経済について真剣に考えてみてはどうでしょうか?




ニッポン放送株発行について

ニッポン放送が今回行う新株予約権について商法違反の可能性があることは触れました。
この新株発行を行った場合既存の株主に対しては多大な損を発生させる事になります。
株式市場というのは現在ある株式を売買し市場価値を決めているわけですね。
そこに現存株数以上の新株を発行したらどうなるでしょうか?
当然株価は大幅に下がりますね。
日本における株主と言うのはちょっと変わっていて、株券記載の配当金を受けることは
少なく、その売買による益をもって良しとしています。
そのような商習慣である以上、新株発行は株主の許可無く行うのは非常にまずいのです。
それこそ、現株主から訴訟をおこされてもおかしくない。
現状筆頭株主はライブドアである訳ですから、ライブドアが差し止めの訴訟を起こすのは
当然の事であると言う訳です。

現状としてはライブドアが大量の株式を所有している以上、実質的なオーナーは
ライブドアと思っても差し支えない訳ですし、ライブドアの支配を避けるだけの目的で
大量の新株を発行すると言う事はその一点から言っても商法に抵触する行為です。

ライブドアは社長の堀江氏が独特のキャラクターである為、大人(笑)な方々からは
非常に腹立だしいのかもしれませんが、新株発行という事はせずに正々堂々と
現株数で勝負すれば良いと私は考えます。
その上で、ライブドアが本当にやりたい事、出来る事を協議していけば良いだけです

一体どちらが大人気ないのか、よく考えてもらいたいですね。